ホルモンの薬(低用量ピル)の副作用は?低用量ピル・プロゲスチン製剤の副作用は?

低用量ピルの副作用は?

副作用には個人差があります。副作用が出ないケースのほうが多いですが、服用を始めて1週間程度は、吐き気、頭痛、下腹部の痛み、乳房の張りなどがみられることがあります。これらの副作用は、服用を継続するうちに改善することが多いです。また、最も多い副作用は不正性器出血ですが、これも服用を続けるうちに症状は改善することがほとんどです。
副作用が出るかは服用してみないとわからないことや、薬が身体に慣れるまで2~3カ月かかる人もいます。重要なことは、大事な試合の直前に初めて服用を開始するのではなく、もし副作用がでても対応できるように、遅くとも目標とする試合の2カ月くらい前までには服用を開始することが望ましいです。

注意すべき副作用は?

副作用が強い場合や、3カ月程経ってもコンディションに影響する症状続く場合は、主治医に薬剤の種類の変更や中止について相談しましょう。また、頻度は低いですが、突然の頭痛や胸痛、下肢の強い痛みや腫れなどの異常がみられた場合は、血管に血の塊がつまる血栓塞栓症の可能性があります。すぐに服用を中止して医療機関を受診してください。

低用量ピルが合わない場合は?

低用量ピルの種類を色々試してみても副作用が強い場合や症状が改善しない場合は、低用量ピル以外のホルモン製剤であるプロゲスチン製剤で治療を行うケースがあります。低用量ピルがエストロゲンとプロゲスチンを含むのに対し、プロゲスチン製剤はプロゲスチンという1種類のホルモンが含まれた薬剤になります。
プロゲスチン製剤の中には、月経困難症に効果な種類があります。副作用として不正性器出血がありますが、服用を継続するうちに出血の量や頻度は減っていくことが多いです。低用量ピル同様、副作用には個人差がありますので、試合などの約2か月くらい前までには服用を開始しておくことが望ましいです。

低用量ピルの副作用は?

低用量(ていようりょう)ピルを飲むことによってみられる症状を副作用(ふくさよう)といい、この副作用がでる人もいれば、まったくでない人もいます。ただし、最近の低用量ピルは薬にふくまれているホルモンの量が少なくなっていることや種類も多くなっているため、副作用も減ってきています。
低用量ピルの副作用は、下記のようなものがあります。

  • 吐(は)き気
  • 頭痛(ずつう)
  • お腹の痛み
  • 乳房(にゅうぼう)の張り
  • 出血
  • 血栓症(けっせんしょう) など

薬を飲んでいる間は生理はきませんが、飲んでいるときに出血があることがあります。これは、生理ではなく副作用の出血になりますが、飲み続けるうちにみられなくなっていくことがほとんどです。また、次のような場合は、血管(けっかん)の中に血のかたまりがつまる病気(血栓症:けっせんしょう)の可能性があります。すぐに飲むのを中止して、病院に行くようにしてください。

  • 急な頭痛や胸の痛み
  • 足の強い痛み
  • 足がはれる      など

薬がからだに慣れるまで、2~3か月かかる人もいます。そのため、大事な試合が近くなってから飲み始めるのではなく、おそくてもめざす試合の2か月くらい前までには飲み始めることをおすすめします。

低用量ピルが合わないときは?

副作用が強い場合や、飲み続けても症状(しょうじょう)が良くならない場合は、薬を出してもらった医師に相談しましょう。薬の種類を変えたり、飲むのを止めることもあります。
低用量ピルを使う目的が月経困難症(しょう)の治りょうだった場合は、代わりにプロゲスチンという成分をふくむ薬が使えることがあります。これも、生理以外で少量の出血があることがありますが、飲み続けるうちに減っていくことが多いです。低用量ピルと同じように、副作用がでるかどうかは人によりちがうため、試合などの2か月くらい前までには飲み始めるとよいでしょう。

参考文献

  • 東京大学医学部附属病院女性診療科・産科「Health Management for Female Athletes ver.3」p.72~74,80.
  • 東京大学医学部附属病院女性診療科・産科「Conditioning Guide for Female Athletes2」p.29~30,p.35~36.

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