2014年に国立スポーツ科学センター(JISS)がトップアスリート630名を対象として行った調査では、91.0%が「月経周期とコンディションは関連する」と回答していました。コンディションが良いと感じる時期は、「月経終了後数日」(54.6%)、「月経終了直後」(21.9%)でした。しかし、月経中や月経前にコンディションが良いという回答もあり、個人差があることもわかりました。
「月経期」には月経困難症や過多月経、月経前の「黄体期」には体重増加やむくみ、気分の落ち込みなどの月経前症候群がみられることがあります。月経前の様々な症状は、排卵後に分泌されるプロゲステロンが原因の1つと考えられ、排卵が確立する高校生頃から月経前の症状を自覚するアスリートが多いようです。
コンディションが良い/悪い時期を知るためには、基礎体温、体重、コンディションなどを毎日記録し、毎月同じ時期に同じような症状がみられるかをチェックしてみましょう。また、月経不順や経血量が少なく2~3日で月経が終わる場合は無排卵の可能性があります。無排卵ではプロゲステロンが分泌されず、月経周期によるコンディションの変化を自覚しないアスリートが多いです。
生理とコンディションは関係する?
国立スポーツ科学センターが630人のトップアスリートに行ったアンケートでは、91%の人が「生理とコンディションは関連する」と答えました。また、コンディションが良い時期は、「生理が終わってから数日目」という人が約55%、「生理が終わってすぐ」という人が約22%でした。逆に、「生理中や生理前にコンディションが良い」という人もいて、人によっていろいろだということもわかりました。
一般的に、こころやからだの変化は、生理の前や生理中に多くみられます。
生理中:月経困難症(げっけいこんなんしょう)、過多月経(かたげっけい)
生理前:月経前症候群(げっけいぜんしょうこうぐん)
このような症状(しょうじょう)は、排卵(はいらん)が安定する高校生くらいになって感じる人が多いようです。
また、生理不順だったり経血量が少なく2~3日で生理が終わる場合は、排卵(はいらん)がないのかもしれません。排卵(はいらん)がないとコンディションにえいきょうするプロゲステロンが作られないため、こういった変化を感じないことがほとんどです。
コンディションが良い時期を知る方法は?
毎日、基礎(きそ)体温や体重、コンディションなどを記録してみましょう。例えば、「いつも生理の前になるとイライラする」「生理が終わったら、気持ちがスッキリする」など、同じ時期に同じような症状(しょうじょう)があることがわかるかもしれません。